ADHDの子がトゥレット症を発症するメカニズムに、炎症が関与している可能性が明らかになりました。

最近の研究で、ADHDの子どもがトゥレット症を併発する背景に「炎症」が関わっている可能性が示されました。

研究では、ADHDとトゥレット症の遺伝情報を分析し、体内の炎症反応に関係する経路がトゥレット症と深く関係していることが分かりました。特に、「好中球リンパ球比（NLR）」という血液検査の数値が高い子どもほど、トゥレット症を併発しやすい傾向があったといいます。

このNLRは、一般的な血液検査で簡単に調べられるため、今後はトゥレット症の発症リスクを予測する指標として使える可能性があります。

現在、トゥレット症に対する治療は一部の薬に限られており、うまく効かないケースも少なくありません。だからこそ、こうした予測マーカーが実用化されれば、より早い段階での支援や新たな介入方法の開発につながるかもしれません。

今後は、さらに多くの子どもを対象とした研究が進められ、炎症とトゥレット症との関係がより明らかになっていくことが期待されています。

詳細な情報は、以下のリンク、国立精神・神経医療研究センターの公式発表をご覧ください。

2025年5月15日

2025年5月25日