三重県津市・橋南中学校で講演を行いました


9月12日、三重県津市の橋南中学校にて、チック症・トゥレット症をテーマにした講演を行いました。当日は生徒さんや先生方など、約140名の方々がご参加くださいました。
▪️講演の内容
講演ではまず、チック症・トゥレット症の基本情報について説明いたしました。

単なる「癖」や「わがまま」ではなく、本人の意思に反して出てしまう症状、やりたくてやっているのではなく、止めるのがむずかしいものであることを、生徒のみなさんに理解してもらいました。



続いて、当事者3名が登壇し、登壇者自身の学生時代の困難や生きづらさについてお話いただきました。
授業中に症状が出てしまい、からかわれたり孤立してしまった経験。しかし同時に、周囲の理解や支えを得ながら、少しずつ困難を乗り越えてきた過程のお話もありました。
さらに、生徒のみなさんには「チックを我慢したときの辛さ」を体験してもらいました。
たとえば「まばたきを我慢する」ようなワークを通じて、我慢するほど強く衝動が込み上げてくる感覚を共有しました。この体験により、言葉だけでは伝わりにくい「チックのしんどさ」を実感してもらえたのではないかと思います。

講演の後半では、障害があることによる様々な課題に対して生徒さんと簡単なディスカッションを行いました。

▪️生徒との交流
講演の合間には、生徒さんと直接触れ合う時間もありました。ちょっとした雑談や反応のやりとりを通じて、互いに距離がぐっと縮まったように感じました。
また講演後には、登壇者にサインをお願いする生徒さんも現れ、登壇者自身もとても嬉しく、心温まる場面となりました。
▪️まとめ
今日はチック症・トゥレット症をテーマにしてお話ししました。世の中には、知らない世界がたくさんあります。知ることで受け止め方が変わり、同時に自分の世界も変化します。
大切なのは、知ったうえで「自分ならどうするか」を考えることです。小さな気づきや行動が、誰かを助け、未来を豊かにします。お互いに少しずつ歩み寄ることで、誰もが自分らしくいられる環境が広がっていくかもしれません。
橋南中学校のみなさま、登壇してくださった当事者の皆さま、本当にありがとうございました。

※トゥレット当事者会は、全国各地で講演が可能です。ご興味のある方は、こちらからお気軽にお問い合わせください。内容やご予算についてもご相談可能です。