❶チックへの認知行動療法を受けてみようと思った理由を教えてください。

病院で診察を受け、鉄を処方されてから数ヶ月たち多少のまばたきと鼻の下をのばすチックに落ち着いていたところ、軽い喘息発作をきっかけにチックが急激に悪化してしまい、これからどうなってしまうんだろうと不安でいっぱいになり悩みながらいろいろ探していたところ、認知行動療法があるということを知り藁にもすがる思いで受けることにしました。

❷セッションを受ける前ご不安だったことなど何かございますか?

希望の光でしたので、何もありませんでした。

❸お子様のチックの種類や状態を教えて下さい。

・まばたき(1日に数回)・鼻の下をのばす(1日に数回)・首を回したくなる(夕方以降1時間に4、5回程度)・ベロを喉の奥にひっこめたくなる(1日に数回)・お腹をへこませる(1時間に1、2回)などのうちどれかが日替わりで出る。

❹セッションやホームワークではどの様なことを行いましたか?

セッションではチックとはどういうものか、セッションを受ける前までの娘のチックの状態、娘に今悩みや心に負担になるものはないかなどの聞き取り、呼吸法、筋弛緩法、基本的な拮抗反応のやり方、娘がセッション時に1番気になっているチックに対する拮抗反応を一緒に行う。私の不安に思うことなどに答えて頂くなどです。ホームワークではセッションで教えて頂いた1番気になっているチックに対する拮抗反応30分、寝る前の呼吸の練習10分など娘ができる範囲での課題を出して頂きました。

❺セッションやホームワークを行っている時のお子様の様子を教えて下さい。

とても面倒くさがりな娘なので、ホームワークはやりたくない、めんどくさいと言いながらではありましたが、娘なりにコツを掴んでからは決められた時間は出来るようになり、効果を実感してからは学校などでも今日はチックが多いなと思う日に自分で拮抗反応を行い、チックをコントロールできるようになってきました。

❻セッションに対するお子さんの感想がもしあれば教えて下さい。

谷さんが優しくて話しやすかったです。チックを減らせる方法を教えてもらえてうれしかったです。

❼当会のセッションに対するお母様の感想を教えて下さい。

娘はセッションを予約し、初めてセッションを受けるまでの間にチックが落ち着き、多少のまばたきと多少鼻の下を伸ばす程度のチックだけになっており、この程度でセッションを受けてもいいのだろうかと思ったのですが、谷 さんはそういうことはよくあって、もしこれからチックが悪化したりしたときのためにと呼吸法、筋弛緩法、拮抗反応のやり方をとても丁寧に教えて下さいました。

呼吸法は娘にはとても効果があったと感じています。イライラしやすかったり、すぐ泣き出したりするようなことが減り、寝るときも入眠に1時間くらいかかっていたのが寝る直前に10分程度呼吸をするだけで、5分もかからずすーっと寝れるようになりました。チックも悪化せず多少出るかなという感じでした。学校行事の増える秋、花粉が増える季節にチックが悪化しやすかったので、そのときには1番気になっているチックに対して一緒に拮抗反応の練習をしてくださったのですが、一週間ほど続けるとそのチックはほとんどなくなりました。

娘のチックが出だしてから、このまま娘はどうなってしまうのだろう、治療法はあるはあるけど絶対治るわけでもない、年齢とともに良くなっていくのか悪化してしまうのか分からない、学校でたくさんチックが出てたらどうしようなど親の私の方が深い悩みの中にいました。拮抗反応や呼吸法が目に見えてチックを減らしてくれたことで、今すぐ完全に治るわけではないけど娘がチックをコントロールできるということが私にとっても娘にとってもお守りのような感じになっています。

大変だったことは、娘がホームワークを面 倒くさがって度々けんかになっていたことです。私がせっかく良い方法を教えてもらったのだから、娘に頑張ってもらってチックを少しでもゼロに近づかせたい気持ち
と多少のチックなら私は気にしないという娘との温度差が原因なのですが、セッションの度に谷さんに、
娘にも私にも寄り添ったアドバイスを頂きながら何とか乗り越えることができました。10回のセッション中チックにも良くなったり悪くなったり波があり、私の気持ちもそれに沿って明るくなったり不安になったりしましたが、不安な気持ちや気になることを相談できるということが本当にありがたかったです。谷さんは本当に私にも娘にも優しくて、とても穏やかな気持ちでセッションを受けることができました。

❽チックには様々な治療法がありますが、チックへの認知行動療法はどの様な方にお勧めできますか?

薬に頼るほどではない、もしくは頼りたくないと思う親御さんやお子さん、チックが完全に無くならないまでも、ここではチックを出したくないと本人が感じた時に自分でチックを目立たないようにコントロールできるようにしたい方にお勧めです。

❾最後にチック・トゥレット症でお悩みのお母様方は大変多くいらっしゃます、そのような方にお伝えできることや、アンケートにない内容で、もしお伝えしたいことがあればご記載をお願いいたします。

チックをしている本人よりも、横で見ている親の方が症状を気にしてしまったり、新しいチックが出るたびに落ち込んだり、あれもこれもチックに見えてきたりと毎日不安な気持ちの親御さんがたくさんいらっしゃるんじゃないかなと思います。呼吸法や拮抗反応はお子さんにとっては初めは難しく上手くできないこともありますが、出来るようになってくると本人は多少ムズムズを感じていても、傍から見るとチックの動きをしていないので、こちらもほとんど気にならなくなります。特に本人がチックをある程度コントロールできるようになるのが親子共々不安な気持ちを解放してくれます。セッションを受けようか悩んでる方がいらっしゃったら、ぜひ一度受けて頂きたいなと思います。