小学6年生のトゥレット症男の子の作文を紹介します!

当会で行動療法のトレーニングを受けていた、小学六年生のトゥレット症の男の子が、作文を書いて学校で発表されたそうです。

男の子は、吃音もあるのですが、様々な困難にも負けず、チックを改善することが出来ました。

同じような境遇のお子さんや、その親御さんの励みになるのではと思いましたので、ご紹介させていただきます。

以下、男の子の作文です。(原文転載)

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ぼくは、吃音がありますが、チックもあります。チックは、自分がやろうと思ってなくても、声が出たり、体が勝手に動くことです。音声チックや動作チックといいます。ぼくがとくに悩んだのは、テストや体育館や静かな場所での音声チックです。理由は、静かだと体育館で声がひびいて、周りから見られ、恥ずかしいからです。それを4年生の頃に経験しました。

チックが一番つらかったときは、約5秒間に1度チックが出るような状態が続いたときです。3~5年がチックもすごくて、吃音もあり、とてもつらかったです。学校で周りの人から怒られたら、どうしようかと心配でした。
チックが出始めたのは、2年生の頃でした。急に変なイルカの鳴き声みたいな声が出始めるようになりました。その変な声がくせになり、自分でもよくわからなくて、疑問を持ちました。チックがとても出ていた時は、のどの違和感が大きくなって、チックを出すと違和感(いわかん)がリセットされて、またチックを出したくなりました。

チックが出ると、のどが痛くなります。そして周りの人たちから変な目で見られます。「うるせー」とか「だまれ」とか言われて、悲しくなり怒りがわきました。でも、このきこえとことばの教室に通い始めてから、小野先生からこれは、「音声チック」というものだということを教えてもらいました。
ぼくには、音声や動作以外の症状(しょうじょう)もあります。一度右を向くと、左も向きたくなったり、動画を見ようとすると停止・再生ボタンを連打したくなって、ボタンを何度も押したりすることがあります。これを強迫性(きょうはくせい)観念症(かんねんしょう)といいます。

去年(きょねん)から、谷先生という、チックに詳しい(くわしい)人に出会いました。その谷さんが今年きこえとことばの教室に来てくださいました。初めて会ったので、すごく緊張(きんちょう)しました。その谷先生は、行動(こうどう)療法(りょうほう)やチックをしずめたり、減らす方法を教えてくれました。自分は谷先生の話を聞いていて、この人は本当にチックについてくわしい人なんだなと思いました。一回オンラインの授業を受けたことがあったから、会う前は、とても緊張(きんちょう)しました。
会う前は、谷先生のことを、チックがある人だから少し変な人なのかなと思っていたけど、会ったらすごくちゃんとしていて、優しくしっかりしている大人の人だなと印象が変わりました。
谷先生から呼吸法(こきゅうほう)を教えてもらいました。呼吸法は、口から出るチックなら口から息を吸う、鼻から出るチックなら、鼻から息を吸うというやり方です。谷先生が教えてくれた行動(こうどう)療法(りょうほう)を実際に試してみたら、とてもいい結果が出て、すごく楽になりました。「副交感神経(ふくこうかんしんけい)を優位(ゆうい)にする呼吸法」の練習をやっていきました。この呼吸法は、とてもチックをおさえこんでくれます。音声チックの場合は、個人的には呼吸法が一番最適(さいてき)な方法だと思います。なぜなら、目立たず、いつでもできるからです。

今は、チックが減(へ)り、とても普通(ふつう)の生活をしています。チックが出てないと、みんなとおんなじことができるような気がして、とても気が楽になりました。

6年生になってからぼくは何にでも、挑戦(ちょうせん)するようになりました。最後の1年だからやり残すことなく、学校生活を過ごしていきたい、そう思うようになりました。委員会の委員長、行事の代表、移動教室や兄弟(きょうだい)学級(がっきゅう)の班長、他市の人とのオンライン英語交流の挨拶担当、その他、沢山のことを自分らしくチャレンジしました。後から思ったのですが、谷さんに会って本当によかったなと思います。

みなさんにお願いです。チックはわざと出しているわけではありません。もしチックで困って(こまって)いる人がいたら、「大丈夫(だいじょうぶ)?」と聞いてあげてほしいです。そしたら、安心すると思います。ぼくも学校の先生からそう言われて安心したことを覚(おぼ)えています。これからもチックのあるひとのことを心の中でおうえんしてください。