まばたきチックの治し方(CBITのやり方)

今回のTSブログでは、「まばたきチック」の改善方法をご紹介します。正確には「治す」というよりも、「悪化してしまったチックを落ち着かせる方法」として理解してください。ここでは、自己対処の方法として、CBIT(シービット)の主要プログラム「ハビットリバーサルトレーニング」の基本的な進め方を、ご説明します。

※トレーニングの効果は個人差があります、予めご承知おきください。

※CBITについてもっと詳しく

【ハビットリバーサルトレーニング基本STEP】

ハビットリバーサルトレーニングは、以下の3つのステップで構成されています。

❶ アウェアネストレーニング(気づきの練習)
❷ 拮抗反応を考える
❸ 拮抗反応トレーニング

【まばたきチックの場合】

STEP❶アウェアネストレーニング

まずは、まばたきチックが出そうになる「前ぶれ」や「感覚」に気づく練習を行います。
たとえば、「目がムズムズする」「まぶたが重い」「目がかゆい感じがする」などの感覚に気づけるようになることが目標です。

【やり方の例】

親子で向かい合って座り、まばたきチックが出たらすぐに手を挙げるゲームをします。
どちらが先に気づけるかを競いながら、楽しく取り組んでみましょう。

目安:毎日15〜30分練習を続け、8割くらいの確率で「出そうな感覚」に気づけるようになったら次のステップに進みましょう。

※アウェアネストレーニングの詳しいやり方はこちら

STEP❷拮抗反応を考える

「拮抗反応」とは、チックが出そうなときにわざとチックとは違う動きをしてチックをブロックする行動のことです。
この時に大切なのは、ステップ❶の「チックが出そうな感覚に気づいていること」です。

【まばたきチックの拮抗反応の例】

⒈まばたきしたくなったら、どこか一点をやさしく見つめ、目をそっと開いたままにする。
⒉目が乾いてまばたきしたい場合は、1回だけゆっくりと軽く目を閉じて、また一点を見つめるようにします。
1と2を、まばたきチックをやらずに、チックをやりたい衝動が落ち着くまで、何度も繰り返します。

※拮抗反応は1分以上行い、ムズムズ感や違和感が弱まったら成功です!
成功が実感できたら、次のステップに進みましょう。

STEP❸拮抗反応トレーニング

拮抗反応ができるようになったら、実生活の中でもまばたきチックをブロックする練習をします。

学校でも家でも、できるだけ多くの場面で取り組むことが大切です。
1日に出るまばたきチックの7割以上をブロックできるようになると、徐々にチックは落ち着いていきます。

※いきなりずっと続けるのは難しいかもしれません。その場合は、まずは短い時間から始めて、少しずつ成功体験を積んでいくことが大切です。

【練習の例】

•朝・昼・晩にそれぞれ15分ずつ取り組む
•テレビを見ている30分間だけ練習するなど…

【ワンポイントアドバイス】

チックは、衝動のままにやってしまうと悪化してしまいます。
「衝動に気づき、それに従わずに対応する力」をつけていくことで、チックの悪化を防ぐことができます。ハビットリバーサルトレーニングは、継続して練習することがとても大切です。
焦らず、コツコツと取り組んでいきましょう!