栄養療法経過報告&PANDAS/PANS(パンダス/パンス)

先日栄養療法などを指導頂いている病院を受診いたしましたので、現在までの経過を投稿いたします。

先ずは、いくつかの検査より細菌感染の疑いがある為、1ヶ月間抗生剤(抗生物質)を服用いたしましたが、残念ながらチック症状に大きな変化はありませんでした。

私のチック症状が、溶連菌感染による可能性も少なからずあるのではと思っていたのですが、連鎖球菌性疾患に関連するPANDAS/パンダス(小児自己免疫性神経精神障害)の可能性が低い事が、今回の抗生剤の服用にて証明された事になります(溶連菌が原因でチックを発症している場合は、抗生剤の服用によりチックが治まります)。

PANDASとは溶連菌感染による神経精神障害の事をいい、数年前までチック発症の原因の一つとして考えられていましたが、現在は溶連菌だけではなく、マイコプラズマやライム病、HHVなど様々な菌やウィルスの感染により発症するPANS/パンス(小児急性発症神経精神症候群)の考え方に変わっており、寧ろ溶連菌誘発による発症の方が少ないと専門家の間ではいわれているようです。

これまで栄養療法と同時に、細菌やウィルスの検査をいくつか行ってきましたが、つまりこれらは「PANS」等の可能性を調べているということになります。

今回は、先日行ったライム病の検査や、いくつかのウィルス検査の結果をお伺いしました。

ライム病は様々な精神疾患を引き起こす可能性のある感染症であり、この検査方法も多岐に渡るのですが、ライム病への感染の疑いはありませんでた。

次にHHV-6(ヒトヘルペスウイルス6)の検査結果ですが、IgG抗体がAbnormal、つまり過去に感染した経験があり、IgM抗体はNormal、つまり現在は感染していない。

その他にもいくつかの検査を行い、当然ながら水疱瘡や麻疹のIgG抗体は一定レベル確認されたのですが、それ以外の抗体は異常なしという結果。

ということは…?

検査結果上、現在は何も感染していないということになります。

しかしPANDAS/PANSなどは、そう簡単に判断出来るものではありません。

特にライム病やHHV-6は免疫系をくぐり抜けやすく、免疫が反応しずらい、その為ダラダラと永遠に体の中でボヤを起こし続けてしまう

そのボヤの場所が神経であり、その結果チック症・トゥレット症(症候群)などの神経疾患を発症してしまう場合があるとのこと。

IgM抗体値が既定値より低ければ、基本的には現在感染はなく、抗ウイルス薬服用の必要はないのですが、HHV-6は免疫をくぐり抜けている可能性もある為、IgG抗体値が一定数以上の場合は、抗ウイルス薬を服用してみる価値があるとのこと。

従いまして、抗ウイルス薬をこれから数ヶ月間服用することになりました、効果があれば1~2ヶ月で何らかの反応あるとの事なので、経過はまた改めて投稿いたします。

また、十分な検査の結果、菌やウィルスの存在が確認されなかったのにも関わらず、神経的異常が見受けられる場合は、免疫的な反応の誤作動の可能性があるとのこと。

免疫トラブルがチック症状に繋がる子もいれば、自閉症などの神経発達症(発達障害)に繋がってしまう子も、神経的な障がいを抱えている方は、免疫的なトラブルを抱えている場合が多いそうです。

先天的免疫トラブルの場合、治すのは難しいが、それを調整する為に、長期的スパン(年単位)でビタミンB群や亜鉛などを摂取する事と、グルテンフリー&カゼインフリーがとても重要になってきます。

しかしながら私の場合の話ですが、特にビタミンB群の摂取が難しく、規定量を服用すると、チックが悪化、夜寝れなくなるなど副作用の様な反応がでてしまいます。

医師の話によると、ビタミン等が不足している為、体が受け付けにくくなっているのかもしれない、少しずつ量を増やしていけば徐々に服用できるだろうとのこと。

若しかしたらこの辺りの理由もトゥレットと関係しているのかもしれないですね。

通常4錠服用するべきものを、服用開始時は1錠から、約1ヵ月後に2錠、そこから約2ヶ月後の現在ようやく3錠服用しても、体に問題が起きにくくなってきました。

全ての方に当てはまる訳ではありませんが、これまでの私の経験より、ビタミンやミネラルなどサプリメントの服用により、チック症状が悪化してしまうこともあります

サプリメントを服用する際は、単なるビタミン剤などと軽く考えず、少量ずつ、出来るだけ少ない種類からの慎重な服用を私はおすすめいたします。

栄養療法と謳いつつも、実は様々なことを同時進行しています、次回はそれらを簡単にまとめてお話できたらと思います。

※私は当事者にチック症状への認知行動療法(ハビットリバーサル・呼吸法・CBIT・ERP)のセッションを行っておりますが、認知行動療法は全ての方に十分な効果を発揮するとは限りません、十分な効果を得られなかった方の為にも、更なる改善を目指す方の為にも、栄養療法等の効果も検証しております。