ハビットリバーサルで行う拮抗反応とは?

チックへの認知行動療法の一つにハビットリバーサル(習慣逆転法)という手法があります。

ハビットリバーサルを行う際に、チック症状を制御する「拮抗反応(チックブロッカー)」という動作があります、今回は拮抗反応について簡単なお話をいたします。

拮抗反応とはチックが起こりそうになった時に行う、チックと同時にできない動作の事をいいます。

例としてよくあげられるもののひとつに、首振りチックを出したくなった時に、顎を胸につけ首をやや緊張させる拮抗反応があります。

よく勘違いされるのが、拮抗反応を行えばチックが出なくなると思われている方がいらっしゃいます

拮抗反応とはそういった特別な動作ではなく、チックを出さずとも前駆衝動(チックが出る前のムズムズ感)が自然と消失する事を体感するための一つの手段です

前駆衝動とは永遠ではなく、私達がフラットになれば消失若しくは軽減していきます、それを知ることがハビットリバーサルの一つの目的です。

前駆衝動が起こったからと条件反射的にチックを出すのではなく、少し冷静になるために拮抗反応を行いチックを制御しつつ、深呼吸や腹式呼吸を行ってみてください

自然と前駆衝動が消え失せていけば成功です、前駆衝動が消失する時間は個々に異なり、拮抗反応もあなたに合ったベストなものがあるはずです、それを見つける事がセラピストの大事な役目の一つです。

チックへの認知行動療法はそれらを理解してもらう為の心理教育がとても大切になってきます。