栄養療法検査結果(2021年2月実施)

先月末に栄養療法を行っている病院を受診し、検査結果を伺って来ました。

今回は一先ず異常のあった検査結果のみの投稿です、次回治療方針を投稿いたします。また、5月には遺伝子検査(SNPs)の結果も分かるので、更に明確な身体の異常が判明する事と思います。

【マイコトキシン検査】

・オクラトキシンAが異常値

アスペルギルスやペニシリウムにより生産されるカビ毒である。汚染された穀類やワイン、ぶどうジュースなどからの暴露が考えられる。免疫系や神経系へのトラブルを招く。暴露後に脳内ドーパミンレベルが減少することが示されています。

【GPL-TOX検査】

・Nアセチル(プロピル)システイン高値

金属洗浄剤、ドライクリーニング、接着剤等に使用されている有機溶剤からの暴露が考えられ、神経系のダメージを招く。感覚障害、運動障害、認知機能や頭痛のトラブルを招くと報告されている。

・NアセチルS(2カルボイルモイルエチル)システイン高値

プラスチック製材、喫煙、食品添加物などからの暴露が考えられ、DNAのダメージを招くとされている。

・亜リン酸ジエチル高値

有機リン酸系殺虫剤への暴露が考えられる。高濃度の暴露では、神経系のトラブルや注意欠陥、記憶力の問題などが関連されていると報告されている。

・3ヒドロキシプロピルメルカプツール酸高値

環境汚染物質や除草剤の暴露が考えられる。糖尿病やインスリン抵抗性のリスクをあげると報告されている。

【有機酸検査】

・消化器系内の真菌マーカー増殖

腸内の悪玉フローラの増加が考えられる。悪玉フローラの増殖は、倦怠感や集中力の低下、精神症状等多様な症状を引き起こす。またリーキーガット症候群の原因となる。

・シュウ酸代謝物+

腸内フローラにおいて、カンジダなどの真菌の増殖によりシュウ酸は高値になりやすい。シュウ酸の毒性を緩和させるために、ビタミンB群、オメガ3、カルシウムなどが役立つ。また低シュウ酸ダイエットも効果がある。シュウ酸高値は筋肉痛やホルモン異常をきたすために治療が重要である。シュウ酸はほうれん草やチンゲン菜、ココア、チョコレートに多く含まれている。

・アコニチン酸低値

ミトコンドリアの機能が低下し、ATP産生が低下していることが考えられる。ビタミンB群欠乏、COQ10の欠乏や、カルチニンの欠乏が示唆される。

・HVA/VMA+・HVA/DOPAC+

HVA高値がみられ、カテコラミン代謝のトラブルが考えられる。原因として体内のマイコトキシン、有害有機化合物の蓄積、SNPs(遺伝的な要因)などが考えられる。カテコラミン代謝異常は、不眠やムズムズ脚、気分の起伏や神経トラブルを招く。

・グルタル酸+

ビタミンB2欠乏が示唆され、ミトコンドリアがスムーズに動いていない可能性が考えられる。ミトコンドリアは、神経系、デトックス、DNA等に作用する重要な働きをもつ。ビタミンB2補充を考える必要がある。

・ピログルタミン酸+

グルタチオンの需要と供給において、グルタチオンが不足していると考えられる。グルタチオンは細胞の抗酸化や肝臓の解毒にとって非常に重要である。